ワーナーマイカルシネマズ海老名からイオンシネマ海老名への変化の流れ、7つの個性的なスクリーンを過去記事で解説してきました。1993年に誕生したとは思えない映画館ですが、今まで真面目に記事を書いてきたのでここでちょっとお遊びネタを入れたいと思います。確かにそうだった、言われてみたらそうかも?、1993年だけに仕方ないよね~的なネタを紹介していきます。
外観から見てみるイオンシネマ海老名
カオスな西側入口
海老名駅側の入口のから入る人が多いであろうイオン海老名店ですが、隣にあるガストや松屋などの裏側の道、店舗でいう西口側は映画目当てでイオンシネマ海老名に来た人は通った事がない人は多いのではないでしょうか。イオン海老名自体が歴史深い建物という事もあってなかなかな見た目になっています。


劣化が進んで錆も見える階段や柱、手すりにひっ絡まった網なのか枯れたツタなのかやフェンス周りの草などから廃墟感がすごい事になっています。この複雑に入り組んだ階段でカメラ男がパトライト男から逃げるNO MORE 映画泥棒を見てみたかったですね。

こっちにもイオンシネマの看板はありますが下の年季の入ったスポーツクラブの看板やサティが透けて見えるイオンの看板の方が気になってしまいます。LEDが多くなってきた今でも蛍光灯がしっかりと仕事をしています。
駐車場からイオンシネマを見ると・・・
大半が電車でアクセスしているであろうイオン海老名店。向かいには結構な規模の立体駐車場がありますが、ほとんど車はありません。屋上駐車場には入れなくなっていますがそれ以外は開放されていました。駐車場からイオンシネマ側を見てみます。


スクリーン7の建屋です。スクリーン7の規模を考えると外観は小さく感じるのが不思議です。ドバトにも人気で屋根の上で羽を休めていました。


スクリーン1から6側を2つの角度から。錆びついた屋根が痛々しいですが西側よりは幾分マシな感じはあります。よーくイメージしてみるとスクリーン1、2が天井が低い理由やスクリーン3が急激に後方が低くなる理由、スクリーン4から6が比較的ゆったりしている理由が見えて来ます。ニチイ時代からの建屋であり映画館として最初から作られた訳ではないのでその影響があるわけですね。スクリーン7も元はスケートリンクだったそうです。角度のついた屋根は方角的に日照問題ではなさそうなので雨どいの為の角度でしょうか。

スクリーン7の屋根の上にはサッカーボール?らしきものが。いつの時代の物でしょうか・・・
東横INNから見るイオンシネマ海老名
レイトショーまで見ると終電が間に合わず帰れないので東横INN海老名に泊まる事がまあまあありました。イオンシネマ側の客室で上階になると駐車場よりも高い位置からスクリーン7を見ることが出来ます。

テニスコートがあるのがわかります。こちらを運営していたのが西側看板にあったコナミスポーツクラブですが一足早い2月28日に閉店となっています。このクラブはニチイ海老名創業からあり、施設と同じく46年もの期間営業していたそうです。
テニスコート下には閉鎖されている屋上庭園が見えますが荒れ果てていてかつての姿は想像出来ない状態です。

イオンシネマ側から見た空中庭園。木を植えていますではなく草生えています状態です。左に放置された色褪せた椅子が悲しいです。整備されていれば小さな自然の中で休憩が出来るいい場所であったに違いありません。

話が脱線しましたが改めてスクリーン7を見てみると他スクリーンと同じく天井の傾斜は屋根から来ている事が分かります。ACの看板の下、小さな室外機とドアがあるのが分かるでしょうか。この部分、ちょうどロビーからスクリーン7に上がる階段の上が映写室になっている事が分かります。映写窓からでも分かりますがイオンシネマ海老名の各スクリーンの映写室はかなり狭そうです。特にスクリーン7は独立したスクリーンなのでフィルムの移動や作品の掛け替えは大変だったのではないかと思います。
ロビーのスロープ
イオン側からイオンシネマに向かうとスロープが設置されています。

しかしゲートや退出口を見ると同じように傾斜がついてロビーから下がるのが分かります。ちなみにコンセに設備が置けないのか入口にロッテアイスの自販機があるのはみんな認知されているかと思います。左の壁のラインを見ると入口スロープ分下がっているのが分かります。

スクリーン3と4の間の通路。退出口側がやや高いのが分かります。

スクリーン5、6の間の通路より。出口側がやや上り傾斜になっています。左右の壁が斜めになっている部分はスクリーン前方の両壁の形と一緒ですね。


こちらが退出側の通路。非常口が右側にありますがこの非常口はイオン側の階段につながっておりスロープで高さが上がる前の床の高さと同じです。

出口部の傾斜。出口側のこの傾斜でイオン側の非常扉と同じ高さ、つまりはイオン側からのスロープで上がる分とプラマイゼロになっています。そして入口側はさらに下に下がっているのでスタジアム配置の段床造りやスクリーンを大きくするためにさらに下に掘り下げているという事が分かります。最早何を言ってるのかさっぱりなので雑ですがロビー側からみた断面図を書いてみました。

緑の線がイオンの床の高さ、黒の線がロビー、茶色がイオンからイオンシネマのスロープ、水色の縦線が出入り口で赤い線が場内通路、青く塗りつぶしているのが各スクリーンでピンク色の線がスクリーン3を示しています。先の駐車場から見た写真と合わせるとよりイメージしやすいかもしれません。こうなってくると不思議なのがロビーの高さ。ニチイ時代からの関係か下に配管などがあるのか高さを上げている何らかの理由があるのかも知れません。
コンセトレイは差し込み不可
今でこそコンセトレイはドリンクホルダーに差し込んで使うのが当たり前のような時代ですが1993年には当然そんなものはありませんでした。ドリンクホルダーのサイズにコンセトレイの差込口がきちんと合致しないと安全に固定できません。同じチェーンの映画館でも古い映画館では差し込めそうなトレイがあってもグラグラで固定出来ないなんて所もあります。イオンシネマ海老名でも同様でトレイはありますが差し込み出来ません。というか他のイオンシネマでも差し込めないコンセトレイになっています。映画鑑賞時は膝の上に乗せる形になります。

よく見ると注意書きもあります。

スクリーン出入口より豪華な非常口

イオンシネマ海老名の中でもこじんまりとした姉妹スクリーンの1・2。スクリーン紹介の時にちょっと奥まった空間に扉があるのが分かったと思いますが・・・


そうなんです。1枚扉です。140席キャパの入口としてはかなり小さいです。さらにキャパの少ないスクリーン4は・・・

2枚扉になっています。天井高だけではなく入口まで窮屈なスクリーン1・2。しかし非常用扉を見てみると・・・


通常開放しないこちらが2枚扉になっています。他のスクリーンもそうですがバリアフリーなんてものもない時代の映画館ですが、車いすの方などはこちらから段差なく入場する事が可能です。もう一つ注目は壁の厚みです。扉の厚みが先のスクリーン4の写真と同じだとすると壁厚がほぼ見た目通りの厚さしかないです。このため特にスクリーン1やスクリーン6はロビーのにぎやかな声が聞こえてしまう事もありました・・・。
壁以上に薄い床、急角度の階段
今の映画館はバリアフリーも意識され緩やかな長いスロープを上がって入場します。座席下のエリアからL字型の経路になっている事で内外の音を入れない・出さない形になっています。
イオンシネマ海老名はまあまあ急な角度の階段を上がり、特にスクリーン1から6は直角に曲がったり180度折り返している面白い形になっています。


そのため前列に座るお客はこの急な階段を上り場内後方に出た後また前まで降りなければならないというスタイルになっています。そしてスクリーン1・2は・・・

階段まで狭いです。コンセトレイをもっている人とすれ違うともうギリギリです。そしてこの階段と場内の段床が非常に薄い為普通に歩いても上り降りする音がよ~く場内に響き渡ります。映画が楽しみではしゃいでいる子供が駆け上がってくると床がぶち抜けるのではないかってくらい響きます。この折り返しが短い階段の為ロビーの音が聞こえやすい事がありました。上映前に扉が開放した状態だとコリドーを歩く人達の話し声がよく聞こえます。
今では珍しい同一デザイン
イオンシネマ海老名のスクリーン内の写真を見るとどのスクリーンもドレープの壁布、オレンジのスクリーン周りのカーテン、縦型のオレンジラインの入った吸音材と同一デザインになっています。ドレープは見た目にも華やかで表層的な吸音面積が増える利点もありますが、施工には手間がかかります。今はメインスクリーンや音響・映像にこだわったスクリーンで豪華なデザインでも他はシンプルで地味な内装という映画館が多いですが、シネコン初期時代には全スクリーン同じ内装で力を均等に入れている映画館が多く見られます。


サラウンドスピーカーは全スクリーン共通
客席をぐるりと囲む壁に設置されたサラウンドスピーカーですが、イオンシネマ海老名では1から7まで全てJBLの8330というスピーカーが使用されています。アナログサラウンド時代からのスピーカーですが今でも現役で活躍している映画館もちらほら見かけます。今となっては能力不足が否めないスピーカーではありますが、特にスクリーン7のサラウンドの音場感が素晴らしいと評価する人が多く、スピーカーの重要性はもちろん箱の音響が重要であると気が付かせてくれるモデルでもありました。海老名の箱にはマッチしてるとは思いつつ新モデルを鳴らした時の音がどうなっていたか聞いてみたかったものです。

壁に技ありなのはスクリーン7だけではない!?
スクリーン7は壁面が反射部と吸音部で左壁と右壁で互い違いに配置されており、後壁は吸音構造になっています。これにより響きを適切にコントロールしている事と独自の音場感を作り上げているのですが、実は自分が確認した中でスクリーン3,5,6も同様の仕様になっている可能性があります。
可能性、というのも元々勘違いしていたように反射させた音を後壁で吸収させるものだと思っていたので左右で条件が違うとは思ってもいなかった事で何かしら条件が違う可能性があります。しかし3,5,6は反射壁部があった事は確認しています。こうなると分からないのはスクリーン1,2,4ですが、規模が小さいので全体を薄く吸音していたのか、たまたま自分が確認した場所が吸音壁部で反射壁も互い違いになっていたのか・・・見た目には分かりませんし、もうスクリーンを確認する事は出来ませんので迷宮入りとなりそうです。
ちなみにオレンジのラインが入った壁面の吸音部はなかなかの厚みがあり、天井から腰壁部まで伸びているのが見て取れますが、反射面の非常に多いイオンシネマ海老名においては大きな吸音箇所になっていると言えます。


ドリンクホルダーは2種類ある
気が付いた人が割といそうな所ですが、ドリンクホルダーが2種類あります。といっても後から導入されたアップグレードシートの事ではありません。

これと

このタイプです。
大半は最初のカップ型で2枚目のホルダーは主に通路側になります。スクリーン7は座席間の通路が多いですが2枚目のホルダーは片側だけだったりとどういう基準でついてるかがはっきりしません。通路側の席に座った人の中には左右でホルダーが違うのに気が付いた人もいるのではないでしょうか。
火災報知器とスピーカー



各劇場映写窓付近に火災報知器と小型のスピーカーが設置されています。古い建物ゆえに警報装置もこのように見える形になっています。今では天井や壁の高い部分など一見して見えないような場所に設置されています。この辺りも技術的進化が伺えますね。小型のスピーカーは映写室からの連絡や非常時の案内などで使用されていると思われます。


ちなみにスクリーン3とスクリーン7にはJBLのControlシリーズのスピーカーが1台設置されています。他のスピーカーと同じ目的か、別の用途があるのか・・・
覚えている人は少数?ワーナー時代の短いデジタル映写期にいた彼
ワーナーマイカルシネマズと言えばルーニー・テューンズのキャラクター達。にぃ~どったの~せんせぇ~でお馴染みのバックスバニーポリシー、デンデンデーン~パーパパッパパパ~でロゴが降りてくるカミングアトラクション、スポットライトの中、花火と共に上昇してポップコーンがはじけるミレニアム・・・特にミレニアムはシネコンらしい複数のスクリーンのカウントダウンや映画の始まりの期待値を上げる壮大な音楽などシネコンの入口から出口までを楽しく描いたトレーラーで大好きでした。
これらはフィルム時代に上映されていましたがおおよそ2005年頃からデジタル化へと切り替えが進み、2011年の東日本大震災で休業した際にデジタル化が一気に進む事になりました。このデジタルへの移行とワーナーマイカルシネマズが2013年の6月30日にイオンシネマへと変わるまでの短い期間にアイキャッチ画像にも使用した彼がいました・・・

映画撮影で使用されるカチンコと呼ばれる道具を模したキャラクター、正式な名前があるか不明ですので便宜上カチンコくんとしておきましょう。全国のワーナーマイカルシネマズでこの案内は流れましたがバックスバニーポリシーに比べるとマニュアルちっくというか、まじめな内容でした。音楽は割と弾むような軽快なものでカチンコくんの声も聴きやすくはっきりしたものでした。イオンシネマ閉館時にはルーニーのキャラ達への声がいくつもありましたが、ぜひ彼のことも覚えていてください・・・
上映前のスライド
ワーナーマイカルシネマズ時代、フィルム映写機が動く前段階でスクリーンに投影されている案内がありました。これはスライド投影機、スライドプロジェクターと呼ばれるもので投影されており、写真フィルムに光をあてて投影される静止画のみのプロジェクターでした。自動で切り替えがされて案内や告知が投影されていました。まれに裏表が間違ってセットされていて投影が逆になっているなんてことも見られました(笑)スライドの写真が数点残っています。





スクリーン7の写真になりますが場内が白熱球だった事もあり今よりは暗い印象でしたが基本的にそのままです。携帯電話・ポケットベルのあたり時代を感じますが、ご使用ご遠慮のあたり今ほど上映中にスマホを操作するようなマナー違反は少なかったのかも知れません。
シネマギフト券も1800円でドリンク・ポップコーン付きでお得。
そして音声がドルビーSRDとdtsなのが熱いです。ドルビーデジタルではなくドルビーSRDなのもいいですね。昔は今以上に音声フォーマットを注視して映画館を選ぶマニアが多かった様に思います。フィルム上映の時代なので左右のカーテンも閉じています。何気にスライドの投射もいいのは流石です。
さりげなく更新されたステップライトと足元誘導灯
段床の所に設置されているステップライトと通路側座席側面に設置されている足元誘導灯ですがスクリーン7は緑からオレンジに変更されています。


ピントがずれてるのはご愛敬・・・色だけでなく形も変更されています。1から6は従来の緑のライトのままです。このステップライト、中央通路の多いイオンシネマ海老名では3D作品を見る時にメガネに映りこむという曲者でした。3Dでなければそこまで気にならないのですが、1回意識するとなかなか消えてくれません。
また座席側面に設置された足元誘導灯。これもステップライト以上に曲者で昔は光量も少なく気になりにくいものでしたが、LED化されてかなり光が強くなり、通路側では映画鑑賞時に結構目につくことが多かったです。床の光具合を見るといかに光量が増したかが分かると思います。
スクリーン7のスクリーンが大きく見える理由
スクリーン7の紹介で書くか悩みましたがこちらにて。イオンシネマ海老名で最大キャパシティを誇るスクリーン7ですが、座席に座るとスクリーンがとても大きく感じます。実際に1993年では度肝を抜くスクリーンサイズですが今でなお大きく感じるのには理由があります。

まずスクリーンサイズを推測してみます。同型ではないですが映画館の椅子がある為それを基準にかなりざっくりと割り出してみます。スクリーンと正対してるエリアが左右で24席、中央通路は2席よりも大きいですが暫定で2席とします。手すりが60㎝、座席全体を610㎝として計算するとおおよそ15メートルクラスのスクリーンである事が分かります。
20mクラスのスクリーンも多くある今15mのスクリーンはさして大きくもない、しかも525席、アップグレードシート導入前では575席のキャパでは小さい気もします。
ここで中央ブロックのみに注目して下の写真を見てみましょう。

中央ブロック左端の列がほぼスクリーン端と同じ位置にあります。写真中央の通路でちょうど黒のカーテン部分です。左右ブロックがなかったとし、中央ブロックだけの座席数をアップグレードシート導入前の座席数で計算すると384席になります。384席に対して15mのウォールトゥウォールのスクリーンだと考えるとなかなかのサイズです。特に人気だったM列24・25周辺で画面の巨大感を感じやすい理由がここにあります。
また座席配置で下の写真を比べてみて下さい。


下の写真は成田ヒューマックスシネマ、IMAXシアターの写真です。プレミアシート込みではありますが475席と席数、配置、空間の広さなど違いはありますが、後方に行くにつれて広がる座席やプレミアシート前の通路などイオンシネマ海老名のスクリーン7によく似ています。
成田ヒューマックスシネマのIMAXは建屋増築で改装ではなく、専用設計で作られたIMAXシアターで今や池袋や大阪の影に隠れていますが個人的には好きなIMAXです。つまりはIMAXデジタルサイズのスクリーンを適切に鑑賞出来る様にデザインされている訳ですが、流石IMAXだけあり、スクリーンから最前列までの距離や中央通路からスクリーン側の傾斜が大きいのが良くわかります。
注目は中央通路から後方エリアの傾斜がほぼ同じになっています。実際には成田IMAXの方が傾斜はついていると思いますがイオンシネマ海老名スクリーン7の傾斜もIMAXに近い事が分かります。この急激な傾斜も体感スクリーンサイズが大きく感じるポイントになっています。
恐らくネタはまだまだある?
自分が気が付いたネタは大体こんな所になると思いますが、これだけの歴史ある映画館だとまだまだ面白い事や今では考えられない事、まさかこんな事が・・・といろいろなネタがありそうです。改めて思い返すと時代の変化、特にデジタル技術の進歩をあらゆる面で感じました。
今回思い出話も書く予定でしたが思いがけずネタだけでかなりの量になってしまったので予定を変更して次の記事にて書いていきます・・・


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